月別アーカイブ: 2018年2月

アクティブ・ラーニングが向く子、向かない子

こんにちは! マレーシア在住6年になる野本です。

最近、教育界で話題のアクティブ・ラーニングは、学びを押し付けない点で「ゆとり教育」にちょっと似ています。
陸上競技の為末大さんが面白いことを言っていました。

 

これ、アクティブラーニングにも同じことが言えるんじゃないかな、と思います。

エリート養成に向くアクティブ・ラーニング。部下を作る従来の教育

誤解を恐れず言えば、IB(インターナショナル・バカロレア)などのアクティブ・ラーニングは一種のエリート養成教育です。
自分で考え意見を表明できる子は飛躍的に伸びますが、受け身の子はあまり伸びないです。

なぜかというと、アクティブ・ラーニングでは教師が基本的に「教えない」からです。

もちろん、ある程度の知識の暗記や計算はするものの、 基本、教師は「コーチング」に徹します。
子供達は自分で課題を設定し、解決策を考えていかなくてはなりません。

特にIBで要求されるエッセイは、考え抜き、自分の言葉で理屈を組み立てる世界。
その時に試されるのが子供自身の「問題を発見する力」「思考し続ける力」です。

「考える」のが苦手な子を変えるのは難しい

考える力というのは、ほぼ幼児期ー小学校低学年あたりで決まっているかなーというのが個人的な見立てです。

私のいたコーディング塾も自学自習が基本で、先生はコーチングに徹します。
最初の基礎は教えますが、だんだん自分で探求してもらうようになるわけです。
ところが、なかには「手取り足取り指示されないとできない」というお子さんがきます。
けれども、こういうお子さんを変えるのはなかなか難しいのです。

幼稚園や塾、小学校で、大人の指示に従うことに慣れたお子さんで、アクティブ・ラーニングが苦痛というタイプもいます。
与えられたことは得意だけれども、自分で考えるのが面倒臭いと言うのです。
好きなものが特になく、自分の興味がよくわからない、というタイプのお子さんも見ます。

そういうケースでは、伝統的な教育方法の方が向いているかもしれませんね。
伝統的な教育方法では、知識を暗記させ、指示に従うことを重視します。
まだまだ、世の中にはそういう仕事もたくさんあります。

マレーシア人でも、子供を欧米のアクティブ・ラーニングの学校に入れたものの、いつまでたっても勉強しない(勉強しているように見えない)と心配になり、結局、伝統的な暗記教育に戻っていく親子が少なくありません。

別に全員が全員アクティブ・ラーニングじゃなくても良いですよね。
子供の向き不向きをみて判断すれば良いのだと思います。

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欧米の教育が小さい頃からの「適性把握」に向かうワケ

こんにちは。野本です。

フィリピンで英語学校を経営する松井博さんが、
「よく、幼児期から外国語をやるのはよくないっていう人がいるけど、ことリスニングと発音は小さい頃からやったほうが絶対に有利。楽しく慣れ親しむに越したことはない。」

と書いていました。

「フェルマーの最終定理」(新潮文庫)に「数学者の数学的寿命は短い。25歳、30歳をすぎてからの仕事が前より良くなることはめったにない」とありました。
子供が良く「僕はもっと早く数学に出会いたかった」と言います。数学も若いうちが有利なんですね。

プログラミング教育の先生たちも、「プログラミング教育は若い方が良い」と言い切ります。
シンガポールでは幼児のプログラミング教育をしているそうです。

音楽もそうで、10歳以降にヴァイオリンやピアノを始めてプロになるのは難しいです。

小さい頃に何が好きなのかを把握することが大事

外国語も数学もプログラミングも音楽も若いうちが有利。
ってことは、小さいうちに出来るだけ色々な体験させて「その子の」興味を見つけた方が良いってことかな。

欧米系の学校にはこの「適性把握」と「体験を増やすこと」に重点をおいたところが多いです。
マレーシアでは費用が高い学校ほどこの傾向が大きく、安い学校(公立含む)は伝統的な暗記教育になっています。

例えば、エプソム・カレッジという学校では、中学生に毎日5日間、違う部活動をさせます。月曜はサッカー、火曜日はヴァイオリン、水曜日はアート、と行った具合です。これを強制的に毎学期変更させることで、体験の数を増やします。

学校にはラグビー場クリケット場はじめとする各種運動場、3Dプリンターやレーザーカッター、ろくろや釜、本格的なシアター、音楽スタジオなどが完備され、生徒たちはあらゆる経験を無理やり積まされます。子が数学が得意だというと、「じゃ君は音楽をやってみようか」と言われます。サッカーが得意な子には「君は音楽と美術もやってみよう」と誘導されるので、無理やり種類が増えます。

ドラマのクラスも強制なので、舞台で自己表現をしたい子は、人前でのパフォーマンスやオーディションの訓練を積み、向き不向きを自分で判断できます。
ブルトーザーみたいに周りの草を刈り取ることで、自分の適性を早くつかむのです。

英国式では高校に入るときに進路をある程度絞る必要があり、こちらも早いうちが有利なんですね。
マレーシアに来ているお子さんをみると、異文化コミュニケーションも若い方がずっと早く身につきます。

「遊び」の時間も超重要

適性把握には「遊び」の時間も重要です。
ここを知らないで入ると、「ここは遊んでばかりで全然勉強させないわ」と親の方が不満に思うようです。ある欧米インターの先生は「せっかく家で遊んでもらおうと宿題を減らしているのに、放課後に塾にいかせたら意味がない」と漏らしていました。

不満を持った人たちは結局、机に長く座って学習するスタイルの伝統的な学校に戻っていきます。

加えて、どの学校も外国人や異年齢含め誰とでもやっていくコミュニケーション能力、異文化を理解する力を重視しています。
この異文化コミュニケーション能力も、年齢が若いほど良いです。

こうやって考えていくと、親が子に出来ることは、たくさんの体験をさせて、子供をよーく観察して、このこは何が好きなのか? を見極めること。幼児や小学校時代に数年、海外を体験させるのも、悪い選択ではないと思いますね。

参考記事
世界の教育は適性把握に向かう
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日本でできる異文化理解もあるかもしれない


ここのところ、グローバル教育や異文化理解のためにマレーシアにくるお客様が増えています。
私も教育課関係者から「グローバル教育をしたいのだけれども、どう学ばせればいいだろう」と相談をいただくことが増えました。

グローバル教育の第一歩って、違いを認め合うこと。相手が違ってても直さないで「ふーんそうなのね」とスルーすることじゃないかな。

マレーシアではもちろん民族同士の争いもありますが、日本人が一般に想像するよりずっとうまくやっています。ムスリムがクリスマスでサンタの格好をし、中華正月をインド人やマレー人が中国語でお祝いするビデオが話題になるような国。学ぶところは多いです。

ちなみにマレーシアでもグローバル教育は盛んですが、この土壌の上で異文化理解をさらに深めるので、高学歴マレーシア人の国際適応力は半端ない……。

しかし日本を思い出して見ると、日本国内の日本人同士ですら、多様性や多文化を認めるのが苦手ですよね。
そのために、私たちが日本国内でできることもあるんじゃないかなーと思います。

1 違う地方の人を認める

日本にはよそから来た人を「よそ者」と排除する文化がありますよね。私がいた東京下町でも「3代住まないと江戸っ子じゃない」とか言われます。多分、異文化理解は国内でよそからきた人を受け入れるところから始まります。

2 年齢が違う人を認める

マレーシアの学校では、学年が違う人と友達になるのは当たり前。親友が2学年離れたところにいたりします。日本から来たお子さんは、異年齢の子と遊ぶのが苦手な子が多いですが、学年を跨いで友人になると、人付き合いの幅がぐっと広がります。

3 新参者を受け入れる

コミュニケーション能力が高い人は、新参者と応対するのが上手です。ところが日本人には長年付き合って来た「仲間」としか交流できない人が多いんです。日本だと一度グループになったママ友に新しく入るのは大変です。私の経験では、マレーシアの学校ではいつも同じグループでつるんでいるママ友は少なく、家族単位で行動し、新参者をすぐ受け入れる人が多かったように思います。

4変わった人を受け入れる

自分たちと違う、ということで排除していた「ちょっと変わった人」を受け入れるってことです。子供の学校では発達障害の子の視点から描いたインド映画を見せて、子供たちに多様性教育をしていました。一見不思議な行動をする人になぜそう考えるのか? と聞いてみると、なるほどな、という視点が見えて来ますよね。単純にどっちが多数派か、という問題に過ぎない気がします。

って感じでしょうか。知らない人、変わった人を受け入れて、その考え方を学んでいくのがグローバル教育の一歩なんじゃないかなって思います。

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Facebookで起こる人脈構築革命

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