マナーの悪い人を許せない日本人社会・許すマレーシア人社会

こんにちは〜。マレーシア在住4年の野本です。

小田嶋隆さんが、日経ビジネスに電車内のマナー広告についてのコラムを書いていました。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/174784/102700067/?rt=nocnt

駅貼りのポスターや深夜のテレビCMの中にマナー広告の占める割合が増えている。理由は、日本人のマナーが低下しているからではなくて、われわれの「他人のマナーへの許容度」が低下しているからだ。

私問題のマナー広告は全く知らないのでノーコメントですが、
マナーの許容度が低下しているというのは同感です。

私の子供の頃の東京は、
電車に乗れば座席の隙間にゴミが挟まってたし、
子供もたくさん乗ってたし、
整列乗車なんて視野しないし、
街も人ももっとゴチャゴチャしてました。

今の東京は綺麗だけど、その分、みんなに監視されてて
いつ怒られるかわかんないムードがあります。
時々日本に帰って電車に乗ると、
「シーン」としていてます。
子連れの母親なんかは、その空気を感じ取って、子供に
「静かにしてなさい!」などと怒鳴ったりしちゃいます。

子供を怒るというより、周りの目を気にしてアピールしてるんですね。

日本人の半分はリラックスした人間を憎んでいる!?

小田嶋さんのコラムでびっくりしたのが、

日本人のうちの半分ぐらいは、リラックスした人間を憎んでいる。誰もが自分たちのように、びくびくして、周囲に気を使って、神経をすり減らしているべきだと考えている

ってとこ。

リラックスした人間を憎んでいるから、
他人にイライラするんですかね。
面白い指摘だなーと思いました。

ここマレーシアは他人への寛容さで知られており、
迷惑な子連れでさえ、
電車でも他人から睨まれるよりも、親切にされることの方が多いんです
日本から子連れで来た人は、ここにたいてい感激します。
そもそもみんなリラックスしていて、電車の中でケータイで話すのは普通。
大きな荷物を持っている人はみんなで助けてたりします。

仕事帰りの中年男性とかがフツーに子供をあやしてくれますよ。
男性の子供への親切度が全然違うんです。

おそらく男性たちも、仕事で非人間的な扱いされたりしないから、
他人に親切にできる余裕があるように見えますね。

レストランに入って嫌な顔されることもないし、
ウエイターがニコニコ遊んでくれたりするので、
子供も空気を感じ取って柔らかくなります。
私も最初に来た時は感激しました。

もちろん、日本でも子供あやしてくれたりする
優しい人はいるんだけど、やっぱり少数派なんですよ。
たいていの人は「俺は疲れてるんだ」アピールをしてる
みたい。
「俺も我慢してるんだから、お前も我慢して当然だろ」
って感じなんですね。
いやほんと大変なんだろうな、と同情します。

だから、お年寄りや子供は邪魔者扱いされちゃう。
東京で子育てするなってことだよね。
私はそう思ってました。

お互いがお互いを憎んでるところよりは、
幸せを願ってる国で子育てした方が、
どー考えても、子供自身の精神にも良い影響があるよね。

日本の未来は明るいかもしれない

とはいえ、最近になって、こう言う議論が出てきたのは、
とても良いことだと思います。

日本はここ十年くらい、どんどんお行儀良く、
マナーが向上して行ったけど、その分、
息苦しくなってきた。

他人に迷惑をかけないことは、確かに大事かもしれないけど、
あまりにお行儀良くなりすぎると、
規格外の人ははじき出されちゃうんですよね。
そこに人々が気づき始めたのだと思う。
誰でも最後は老人になって、
社会に迷惑をかける側になっちゃうわけですしね。

日本でも、他人にもっと寛容になり、
多様性を受け入れるようになって、
それぞれが自分の疲れてるアピールをやめて、
他の人の幸せを願うようになっていけば、
暮らしやすくなるんじゃないかな。
迷惑かけちゃってもいいんだよね。

そしたら、子供産む人も増えると思います。

東京もいよいよ良い方向に変わるかもしれないですねー。
ちょっと楽しみになってきました。

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