日本の学校に「奇習」が多いワケ

こんにちは! マレーシア在住5年の野本です。

科学者の茂木健一郎さんが、

小学校の算数にまかり通っている「奇習」は、子どもたちに対する「虐待」である

というタイトルのブログを書いて、話題になっています。

昨日、小学校の算数のテストで、「3.9+5.1=9.0」と書いたら、減点されたというツイートが流れてきて、とてもびっくりした。これははっきり言って一種の子どもに対する「虐待」である。これ以外にも、小学校の算数には謎の奇習があると聞く。

かけ算の順序、足し算の順序、という「問題」があって、2x3=6は正解だが、3x2=6は不正解、同じように2+3=5は正解だが、3+2=5は不正解、という「世界」があるのだという。詳細はアホらしいので書かないが、もし興味がある方は検索してみて欲しい。

日本の学校では教えた通りにやることが重要

日本の学校では、答えがあってるだけじゃダメなんですね。
先生に教わった通りにやらないといけないのです。

算数の「奇習」に関しては賛否両論で、
全く意味がないわけではないらしい。
賛成派の意見は難しくてよくわかりませんが、
まーそういう考え方もあるんだということです。

国語に関しても、子供が小学校1年生の時のノート、結構衝撃でした。
漢字は「止め」とか「はらい」がきちんと書けてないとバツ。
私の漢字なんて全部バツですよ……。

1年生にして「漢字って死ぬほど難しいよ」と思わせるこの教育。
なかなか日本っぽいなーと思います。

子供にとっては楽しくないですよね。

注)最近、漢字についてはルールを緩めようって文化庁が言い出したみたいです。
今までのは何だったんだ……。
漢字の厳しい採点とはもうオサラバ!止めはらいハネなど、多様な漢字がOKに!?https://conobie.jp/article/3722

小学校の「奇習」あるある

地元の学校にはさらに、

「休み時間は外で遊ばなくてはいけない」
「友達はさん付けで呼ばなくてはいけない」
「習ってないことを質問してはいけない」

などいろいろなルールがありました。

朝礼では冬も上着を着てはいけない」ってのもあったなー。
どういう意味があるのかわかりませんが、
きっと何かの経緯があるんでしょう。

我が家の子は、これが無理でした。
次第に口数が少なくなっていき、
学校であったことをほとんど話さなくなりました。

で、マレーシアに来て息を吹き返してます。

「楽して答えを出す奴は許せん」という思想

日本文化は「型」を重んじんるので、
ある意味仕方ないのかなと思います。

中学で習う英語の「5文型」とかもそうで、
私は未だにあれが理解できませんが、
日本流の「型」なんだと思ってます。

最近、宮尾登美子の小説を読んだのですが、
芸者の世界のしきたりが厳しすぎてびっくりしました。
安月給でほとんど詐欺みたいな労使関係なのにです。
アウトローと言われるような、
ヤクザの世界にも暴走族の世界にも
厳しいルールが存在するのが日本です。
無法者ですら、細部や手順にこだわるんですね。

つまり、さっさと結果だけ出す人は社会に出たらダメ出しされます。
寿司職人もそうで、修行してないのに美味しい寿司が握れる人は
許されない。

「楽して答え出す奴は許せん」って世界なんですね。

無理だ、と思ったら日本から出るのもあり

そういう社会に対応するために、
みんな重箱の隅をつつかれる訓練を小学生の時からしてるわけです。
そのため大半の日本人はインスタント寿司職人を
「許せない」って感じるんだろうなぁ。

つまり一見意味のない学校の奇習も合理的なんですよね。
社会に出ていきなりびっくりしなくて済みますから。
「ワケわからんルールに従うこと」を学んでるワケです。

社会が「楽する奴は許せない」って考えてる以上、
日本の教育を変えるのは難しい。
算数の問題だけ取り出して直しても、意味がないのです。

で、「細かいことはどーでもいいじゃん」と思ってる
うちみたいな家庭は、
思い切って外に出てみるのもアリですよね。
お金はかかりますけど(泣)。

他人を許せる人が多いマレーシアには、
日本とは真逆な世界が広がっていて、
これまたびっくりします。

その代わり、ここで育つと日本社会に適応できないだろうなー。
なかなか、頭の痛いところです。

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