アクティブ・ラーニングが向く子、向かない子

こんにちは! マレーシア在住6年になる野本です。

最近、教育界で話題のアクティブ・ラーニングは、学びを押し付けない点で「ゆとり教育」にちょっと似ています。
陸上競技の為末大さんが面白いことを言っていました。

 

これ、アクティブラーニングにも同じことが言えるんじゃないかな、と思います。

エリート養成に向くアクティブ・ラーニング。部下を作る従来の教育

誤解を恐れず言えば、IB(インターナショナル・バカロレア)などのアクティブ・ラーニングは一種のエリート養成教育です。
自分で考え意見を表明できる子は飛躍的に伸びますが、受け身の子はあまり伸びないです。

なぜかというと、アクティブ・ラーニングでは教師が基本的に「教えない」からです。

もちろん、ある程度の知識の暗記や計算はするものの、 基本、教師は「コーチング」に徹します。
子供達は自分で課題を設定し、解決策を考えていかなくてはなりません。

特にIBで要求されるエッセイは、考え抜き、自分の言葉で理屈を組み立てる世界。
その時に試されるのが子供自身の「問題を発見する力」「思考し続ける力」です。

「考える」のが苦手な子を変えるのは難しい

考える力というのは、ほぼ幼児期ー小学校低学年あたりで決まっているかなーというのが個人的な見立てです。

私のいたコーディング塾も自学自習が基本で、先生はコーチングに徹します。
最初の基礎は教えますが、だんだん自分で探求してもらうようになるわけです。
ところが、なかには「手取り足取り指示されないとできない」というお子さんがきます。
けれども、こういうお子さんを変えるのはなかなか難しいのです。

幼稚園や塾、小学校で、大人の指示に従うことに慣れたお子さんで、アクティブ・ラーニングが苦痛というタイプもいます。
与えられたことは得意だけれども、自分で考えるのが面倒臭いと言うのです。
好きなものが特になく、自分の興味がよくわからない、というタイプのお子さんも見ます。

そういうケースでは、伝統的な教育方法の方が向いているかもしれませんね。
伝統的な教育方法では、知識を暗記させ、指示に従うことを重視します。
まだまだ、世の中にはそういう仕事もたくさんあります。

マレーシア人でも、子供を欧米のアクティブ・ラーニングの学校に入れたものの、いつまでたっても勉強しない(勉強しているように見えない)と心配になり、結局、伝統的な暗記教育に戻っていく親子が少なくありません。

別に全員が全員アクティブ・ラーニングじゃなくても良いですよね。
子供の向き不向きをみて判断すれば良いのだと思います。

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